「幻のワイン」
カリフォルニアのナパでワイン作りに情熱を傾ける一人の日本人がいる。
私市友宏氏。妻のレベッカさんと共に自分たちのワイン「幻メルロー」を初めて
世に送り出した。1999年が最初のヴィンテージとなる。
しかしここまでの道のりは平坦なものではなかった。
家業が酒類販売だったこともあり青年期からさまざまなお酒に慣れ親しんだ彼が
お店で売られている国内外のさまざまなワインを味わい、ワインに目覚めたと
でも言おうか。そこで終わらないのが彼の凡人ではないところであり、お店の
主人としての地位を捨ててまで自分自身のワインを造ろうと決心したのが1991年
のこと。既に素敵な米国人女性レベッカさんとの間には3歳になる詠美ちゃんが
おり、私市氏は半ば勘当の形でワインつくり修行の地フランスはブルゴーニュに
旅だったのである。
その年の1月からジュヴレイ・シャンベルタンのドメーヌ・アルマンルソーで
一年間働くことになった。そこで待ち受けていたのは期待とは裏腹な過酷な肉体
労働であった。有名ワイナリーでの仕事と言うのは、ぶどうの木の剪定から房の
摘み取り、ありとあらゆる力仕事。「ワインを造る」事からはかけ離れた単純作業
である。求人広告を頼りに他のいくつかのワイナリーを回ってみたが状況は変わり
そうにもなかった。個人的には親切な人もいたし、友人も出来たのだが、フランス語
が苦手な奥さんのことも考え、新天地をカリフォルニアに求める。
澄んだ青い空の下、肉体労働者としてではなく、セラーワーカーとしての道を
歩むことになる。 彼らは一年間フランスで生活をして、フランスのワインは
すでに゛型゛が出来上がっていることを実感した。可能性があるのはカリフォルニア
だと考えたのであった。友宏氏はストーンストリート・ワイナリーのセラーワーカー
から始め、現在ミッシェル・シュランバージェ・ワイナリーでエノロジストを
しています。レベッカさんは、ストーン・クリーク・ワイナリーでアシスタント
ワインメーカーをしています。
「名前の由来と今後」
フランスに行くことを決心したとき、知人に「夢かまぼろしみたいな話」と
言われたそうです。それがずっと心の片隅に残っていて、今回のワインは
「まぼろし」だったかもしれないワインなので「まぼろしワイン」と名付け
られました。現在、葡萄は購入していますが、将来は自分たちのヴィンヤード
を所有して、ぶどうから育てていきたいと思っています。しかし、良い
ヴィンヤードとても高価で手が出ません。誰か投資してくれませんか?(笑)

その後・・・
数年たった現在、彼らはソノマのセバストポールにヴィンヤードを購入。
ピノ・ノワールの畑と友に夢に向かって着実に一歩一歩前進しています。
<資料提供 (株)デプトプランニングさんより>